化学繊維と肌荒れの関係──自然素材やシルクが見直される理由
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みなさまこんにちは。
年の暮れが近づき、慌ただしい毎日をお過ごしのことと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
前回のブログでは、シルクという素材が本来持つ力、そして国産シルクの置かれている現状について触れました。
今回はそのおさらいをしつつ、「化学繊維と肌の関係」という少し違った角度から、シルクの魅力を深掘りしていきます。

きっかけは、最近目にした“化学物質と健康被害”に関するニュースでした。
便利さと引き換えに、私たちの身体は何を失ってきたのか。
そして、なぜ今「自然素材」や「シルク」が見直されているのか、一緒に考えていきたいと思います。
🔖この記事で分かること
- シルクが“肌に良い”と言われる理由
- 化学繊維と肌荒れの関係
- 着物界の大御所が語る“皮膚本来の役割”ーー痒いのは正常な反応
- ヒートテックとエアリズム、どちらの機能も併せ持つのがシルク
- 自然素材を選ぶことは“自分を守る選択”になる理由
1.シルクが“肌にいい”と言われる理由
シルクは古くから「人の皮膚に最も近い天然繊維」とされ、吸湿性・放湿性・温度調節性・抗菌性に優れた、肌にやさしい素材の代表格です。
敏感肌・アレルギー体質の人が「シルクのインナーに変えたら肌トラブルが減った」という声が多いのも、この性質によるもの。
最近では美容家や化粧品開発者の間でも「肌に直接触れるものはシルク一択」と語られるほど改めて注目されている素材です。
2.化学繊維と肌荒れの関係
こんなニュースが度々報じられています。
→子ども用衣類から「ホルムアルデヒド」「下着から発がん性物質」 専門家が警鐘を鳴らす
Yahoo!ニュースより
生活用品や衣類に使われる化学物質が健康被害につながる可能性を指摘する内容でした。
私自身、冬になるとつい機能性インナーに頼ってしまい、「日本製だから大丈夫」とどこかで盲信している部分があります。
しかし化学繊維は
- 静電気
- 乾燥
- 微弱な刺激
を生みやすく、肌荒れやかゆみの原因になることがあります。
安価で便利で快適。
けれど、身体が受けるストレスはゼロではない。そんな現実を突きつけられました。
実際に、機能性インナーや化学繊維を避けるよう伝えている幼稚園や保育園もあると聞きます。
すべての園で禁止されているわけではありませんが、子どもは大人よりも汗をかきやすく、午後になるとかゆみを訴える子が多い、という現場の声もあるそうです。
まだ肌のバリア機能が未発達な子どもたちの体調や皮膚トラブルを考えた結果、綿やウール、シルクといった天然繊維をすすめているケースもあるようです。
大人よりもずっと敏感な子どもの身体が、先に“違和感”を教えてくれているのかもしれません。

3.着物界の大御所が語る“皮膚本来の役割”ーーかゆいのは正常な反応
ある着物業界の大御所の先生が、こんな話をしてくださいました。
「出先で化学繊維のストールを借りたら、触れた部分に湿疹が出た。こんなこと、天然繊維では一度もなかった。」
そして先生はこう続けました。
「人間は自然の生き物。本来、“エネルギーの良し悪し”を敏感に感じ取る力を持っている。でも現代人はその能力を失いはじめている。」
自然界の生き物は環境に適応しながら進化が起こり、役割を終えた機能は、やがて失われていくようにできています。
人の肌もまた、”痒い”という正常な危険信号を無視し続け、その状態に慣れることで、本来持っていた “身体の声” を感じ取る機能を失ってしまったのかもしれません。
4.ヒートテックとエアリズム、どちらの機能も併せ持つのがシルク
シルクの専門家がこんな興味深いことを教えてくれました。
「夏に涼しく、冬に暖かい。
エアリズムとヒートテック、2つの機能を“1枚で”叶えてくれるのがシルクなんです。」

実はシルクには、体温を外へ逃しすぎず、こもりすぎない「自動調温」の力があります。
これこそが、昔からシルクが高級でありながら愛され続けた理由なのだと思います。
5.自然素材を選ぶことは、“自分を守る選択”
シルクを推したいと言うだけではありません。自然素材は、人間本来の感性を取り戻すための“鍵”になると感じています。
全て自然素材にしましょう、と言っているのではありません。大切なのは、「少しだけ意識を向けて選ぶこと」。
人が本来持つ感覚や健康を取り戻すためにも、肌に直接触れるものは “自然素材” を選ぶ、という生き方は、この先の人生において高い価値を持つのではないか、と思っています。
そのひとつの答えとして、シルクはあまりにも人に寄り添う素材であり、
もし可能であれば、外国にお金を落とすのではなく、
日本の企業や国産のものを選ぶという選択が、日本そのものを支え、ひいては我々日本人の健康や暮らしに、良い循環を生み出していくのではないかと思うのです。
だからこそ、
「海外製ではなく、日本製のこれが欲しい!」と、自然に選んでもらえるような製品をつくり、
あるいは、そうしたものづくりをしている企業を応援し、その価値をきちんと伝えていくこと。
それが、今の私にできることであり、これからも発信を続けていきたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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